⚫︎こどもの頃に見た夢
子どもの頃、高級住宅地に建つお屋敷へ英語のレッスンに通っていました。
レッスンが終わってから、その界隈を散歩して帰ることが大好きでした。どのお家も個性的で、堂々とした門の奥に見える玄関の扉が「我が家」の物語を語っているように見えました。
「大きくなったら、私もこんなお家に住みたい」と夢を膨らませていました。
⚫︎いよいよ夢の実現へ
結婚して、下の子どもが中学生になっ時、いよいよ夢を叶える時がきました。「イギリス・コッツウォルズで見た蜂蜜色の石を使ってみたい!」「ポルトガル風のタイルはどうかしら…」「ドイツ風の窓にしてお花を飾りたい!」
「パリ風のカフェカーテンも可愛いし…」
「やっぱりウイリアム・モリスの壁紙は外せない」
イメージは広がっていきます。
ふくらみすぎた夢を実現するのは、簡単なことではありませんでした。「家はシンプルに限る」という夫と意見が対立することもありました。
注文住宅の良さは自分の個性をふんだんに生かせるところにありますが、生かすも殺すも自分次第ということになります。
⚫︎夢がかなえられて
夢と現実、予算面のギャップをを少しずつ埋めていき、「住む場所」として、ベーシックな選択をしていくことが大切だと気づいていきました。
そして、夢を諦めるのでなく、さらに育て上げ、「マイハウス」でなく「マイホーム」が出来上がりました。
子ども時に思い描いた立派な家ではありませんでしたが、居心地の良い温もりのある家に仕上がりました。
よかった…よかった…いいお家になって、よかった…
引き渡された日の夜、灯りのついた家を眺めて、とっても幸せな思いに満たされました。